3年前の冬、私は信号待ちの最中に後方から激しく追突されました。車は大破し、私は強い衝撃で首を痛めましたが、その時は興奮していたせいか大きな痛みは感じませんでした。しかし、翌朝から首が鉛のように重くなり、右手の指先にまでしびれが走るようになりました。病院での診断は頸椎捻挫、いわゆるむち打ち症でした。当初は2、3ヶ月で治るだろうと考えていましたが、半年が経過しても、雨の日や仕事が忙しい時期になると、首の奥が疼き、パソコン作業を続けるのが困難なほど強い不快感が残りました。医師からは「これ以上の改善は見込めない」と言われ、症状固定という診断を下されました。保険会社の担当者からは「14級の申請をしても、むち打ちは画像に写らないから認定は難しい」と何度も言われましたが、自分の身体の不自由さが公的に認められないことに納得がいかず、後遺障害等級認定の申請を行う決意をしました。私は自分の日記を読み返し、受傷当日から今日まで、どの部位がどのように痛んでいたかを詳しくまとめ、主治医に後遺障害診断書の作成を依頼しました。医師は私の粘り強い通院姿勢と、一貫した自覚症状の訴えを理解してくれ、詳細な診断書を書き上げてくれました。申請から2ヶ月後、自宅に届いた通知には「後遺障害14級9号に認定する」という文字がありました。認定の理由は、事故の衝撃が大きかったこと、週に3回以上の通院を半年間欠かさなかったこと、そして神経学的検査で一部に異常が見られたことだと推測されます。この認定が出た直後、保険会社が提示してきた示談金は自賠責基準の32万円を含む低額なものでした。私はそこで、交通事故に詳しい弁護士に相談しました。弁護士が介入した途端、慰謝料の基準は裁判基準へと切り替わり、110万円という数字が提示されました。さらに、私の仕事への影響も考慮され、逸失利益として約80万円が認められました。最終的に、認定前の提示額よりも150万円以上高い金額で示談が成立しました。お金で失われた健康が戻るわけではありませんが、自分の苦しみが社会的に認められ、将来の不安に対する備えができたことで、精神的に大きな救いを感じました。むち打ち症の後遺症は他人には見えません。だからこそ、自分自身が誰よりも自分の身体の声を信じ、権利を主張することが大切です。14級という等級は、決して高いハードルではありませんが、油断すれば「非該当」という不本意な結果に終わります。丁寧な通院と、正しい手続きの選択こそが、被害者の未来を守る鍵になるのだと身をもって学びました。
むち打ち症で14級の認定を受けた私の体験談