7月の記録的な猛暑日、私は外出中に意識を失い救急車で運ばれました。診断は3度の熱中症で、数日間の入院を経て無事に退院することができました。しかし、退院してから1ヶ月が経過しても、私の体には明らかな異変が残っていました。朝起きた瞬間に激しいめまいがし、以前は当たり前にできていたデスクワークも、30分と集中力が続きません。さらに、簡単な単語が思い出せなかったり、足元がふわふわするような感覚が続いたりして、仕事への復帰もままならない状態でした。救急搬送された病院の先生からは、安静にしていれば治ると言われていましたが、一向に改善する気配がなく、私は何科に行けばこの苦しみを理解してもらえるのかと、インターネットで必死に検索を続けました。最初に行ったのは脳神経内科でした。熱中症は脳の神経細胞にダメージを与えることがあると知ったからです。そこではMRI検査や脳波の測定を行いました。結果として目に見える大きな損傷は見つかりませんでしたが、医師からは高次脳機能障害に近い状態が起きている可能性があると指摘されました。次に私は、全身の倦怠感がどうしても拭えなかったため、総合内科も受診しました。内科では熱中症による脱水が心臓や腎臓に与えた影響を調べてもらいました。幸い臓器そのものに致命的な障害はありませんでしたが、自律神経のバランスが著しく崩れていることが判明しました。結局、私はリハビリテーション科がある総合病院を紹介してもらい、そこで認知機能のトレーニングと体力回復のためのプログラムを並行して受けることになりました。この体験を通じて痛感したのは、熱中症の後遺症は1つの診療科だけで解決できるほど単純ではないということです。もし私がめまいだけを気にして耳鼻科に行っていたり、気分の落ち込みだけを理由に心療内科に直行していたりしたら、もっと遠回りをしていたかもしれません。救急搬送された後の違和感に悩んでいる方は、まずは内科で全身をチェックし、その上で症状に応じた専門科を繋いでもらうステップを大切にしてください。熱中症は命が助かれば終わりではなく、その後のQOLをいかに守るかが重要です。私の場合は、複数の医師に相談したことでようやく自分に合った治療計画が見つかり、少しずつ以前の生活を取り戻しつつあります。